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いざ、マルケサス諸島へ。

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タヒチと聞くと、心をぐっと鷲づかみにされるほどに美しいラグーンと水上バンガローを思い浮かべます。

けれど、その北東に広がるMarquesas Islands は、多くの人が想像するタヒチとはまったく違う世界です。

ここには、サンゴ礁が囲む穏やかな海はありません。

マルケサスの島々は火山が生み出した大地。
切り立つ山々は鋭く、谷は驚くほど深い。
島によっては、空港から集落まで続く道が一本あるだけ。

ヌクヒバ島、ヒバオア島、ウアプー島……
それぞれが孤高の存在のように海に浮かんでいます。

港町を一歩離れれば、そこにはポリネシア文化の原型ともいえる伝統が、今も脈々と息づいています。

巨大リゾートはなく、観光客で溢れるビーチもありません。
あるのは、静かな集落と、素朴な生活。そして、ゆっくり流れる時間。

この“何もなさ”こそが、マルケサスなのかもしれません。

そこへ向かうクルーズ船が、Aranui Cruises

この船はクルーズ客船でありながら、同時に“貨物船”。

いえ、貨物船であることの方がこの船の本質かもしれません。
島々へ食料や建材を届ける生活航路を、旅行者も共有するからです。

港に着けば、まず始まるのは貨物の積み下ろし。
観光より先に、島の生活があるのです。

クレーンが動き、コンテナが降ろされ、島の人々が集まる。
その姿をデッキから眺めていると、自分が“観光客”ではなく“訪問者”であることに気づかされます。 約12日間で主要6島を周遊。
海から見上げる断崖は、陸からでは決して味わえない迫力です。

雲が山肌を流れ、夕日が黒い岩肌を赤く染める。

豪華客船の煌びやかさはない。
けれどそこには、忘れがちですが、旅の原点があるような気がします。

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